どうも、ベーシストのイナガキセイヤです。
今回は、こっそりくらぶの台無しカバーシリーズで以前カバーさせていただいた黒うさPさんの「千本桜」を、実際に演奏をした自分のベーシストとしての視点を交えて振り返っていきたいと思います。
アーティストと楽曲の概要
最初にアーティストと楽曲の説明です。
黒うさPは日本の音楽プロデューサー。syanaの名でも活動。2004年に同人音楽サークル「WhiteFlame」を結成。音楽制作のほか、ゲームの制作も行なっています。2008年頃から初音ミクなどのボーカロイドを使用した楽曲をニコニコ動画で投稿しています。
「千本桜」は黒うさPが2011年に作詞・作曲しボーカロイドの初音ミクを使用してインターネットに公開された楽曲。人気のボカロ曲として知られ、2012年にレコチョクランキングの調査では1位を獲得。CMソングにも起用され、歌ってみた・演奏してみた動画の二次作品作成や有名アーティストによるカバーも多くされています。2016年にはニコニコ動画で1000万再生を達成しています。
楽曲カバーのポイント
ドラムのカウントから原曲通り特徴的なイントロフレーズに入ります。1回しは普通に演奏されますが、3小節目以降はリズムを2拍3連に変えています。その後2拍だけ全体で合わせて次へと移っていきます。ここも印象的なギターのリフフレーズとなっています。1回し終えるとフレーズをマイナー調にしたものを挟んでから一瞬ジャズ風のパートとなり、再び戻ってから2小節ほど全体でのキメとなってメジャーに調を変えてイントロ部を締めています。Aメロは少し落ち着いたものとなりますが、歌メロの合間でギターの細かな動きが組み込まれています。そこに対してドラムも合わせるようなアレンジになっていますね。Bメロに入るとギターのメロディは不安定な音程になっています。トレモロアームを使いあえて音を外すようなアレンジにしています。途中リズム隊はキメを入れ込んでいます。「浮世の随に」のところでメロディに全体合わせで、4つ合わせて1拍休符4つ合わせて1拍休符で4つ合わせるという流れを2回繰り返した後にもう一度4つ合わせてブレイク。そしてギターが2音だけ突っ込んで入りそのあとからドラムとベースも入っていきます。サビは2回しありますが1回し目は表拍にアクセントが来ています。ドラムのスネアなんかも4分で表を叩くようにしていますね。サビとサビの繋ぎ目の2小節でタム回しなどが入り、サビ最初と同じようにブレイクでギターが残りメロディを弾いて他は2拍目から入っています。2回し目ではビート感が変わり、より激しさのある演奏となっています。この感じでサビを終えるかと思いきや、1小節投げてから残酷な天使のテーゼのサビ終わりで使われている「少年よ神話になれ」のフレーズを持ってきてここでいきなり使っています。そして、イントロ部のフレーズに戻ります。ここでもジャズ風のパートを忘れずに入れ、曲の1番最後は「~神話になれ」のフレーズを使い締めています。
まとめ
他のカバーでも別曲のフレーズを無理やり入れ込むことはありますが、この曲でのその使い方が雑なように思えます。ですが、おそらくそれだけ他の部分でのアレンジで苦戦したせいなのかなと。そんな気がします。競馬でいうと、地方の超最短距離レース。800メートル全力疾走で行われます。ゲートが開き、一斉にスタート。全馬必死にハナを奪いにいきます。先頭は譲ったものの、番手につけて好位置をキープ。すぐにコーナーが出てきて、もうひとつ回れば最後の直線。前目につけたおかげもあり、割りと導線が開けていたのでとにかくムチを入れて前へ。周りの追従もかなり激しく厳しいものでしたが、なんとか粘り馬券内でのゴール。といった感じでしょうか。
以上、台無しカバーの振り返りいかがだったでしょうか。
YouTubeのMotetチャンネルから千本桜の動画が見れますので、よければ改めて見てみて下さい。