雨が降ると気温も気圧も下りそれと同じ様に気分も落ち込むような気がしますが、そんな日を少しだけ癒して暖めてくれるのはやはりコーヒーでしょう。
少々熱すぎるくらいのホットコーヒーを息で冷ましながら少しずつ飲んでいくと体も心も暖まっていくような気がします。いつもはブラックでいただきますが、たまにはお砂糖を入れたりして芳醇な香りと甘味で癒し度をアップさせるのもまた乙なものです。
どうも、ベーシストのイナガキセイヤです。
今回は、いとうこっそりくらぶの台無しカバーシリーズで以前カバーさせていただいたYOASOBIさんの「アイドル」を、実際に演奏をした自分のベーシストとしての視点を交えて振り返っていきたいと思います。
アーティストと楽曲の概要
最初にアーティストと楽曲の説明です。
YOASOBIは作曲家のAyaseさんとボーカルのikuraさんの2人組音楽ユニット。
2019年に、ソニーミュージックが運営する小説&イラスト投稿サイト「monogatary.com」に投稿された小説を楽曲化するプロジェクトから誕生しました。
結成のきっかけはボカロPとして活動していたAyaseさんがユニットを企画しようとしていたところ、弾き語り動画を投稿していたikuraさんの歌声に惹かれ声をかけたのが始まりだったそうです。
デビュー曲「夜に駆ける」はYouTubeの再生回数1000万回を突破し、その後も数々のヒット曲を世の中に排出しますがその中でも特に話題になった曲が、アニメ「推しの子」のOPで使われた「アイドル」はYouTube楽曲チャートで世界1位を獲得するなど全世界的にも大ヒットとなりました。
楽曲カバーのポイント
イントロのアレンジはEDMのようなラップ調の雰囲気を出すためにメインメロディ以外は電子の感じなどを再現しようとリズムを工夫して要所で休符を意識しています。
ボーカルの「天才的なアイドル様」に合わせて全員で合わせています。
その後、原曲では2小節間コーラスが前に出て少しダークな感じを演出しAメロへと移っていきますが、我々はここの部分をより強調してその雰囲気のまま派生させていますね。
盛り上げていき、そこから少し間の抜けたフレーズを挟んでからそれぞれキメを重ねていくようにしてAメロへと入ります。
ここからは所々でボーカルメロディに合わせた動きをしています。
ベースは16分音符を常に出すような意識で、ゴーストノートを多用しています。
Bメロでキレ良く3つずつバッバッバッとみんなで合わせて、これを引用して次のメロディへの繋ぎとして使っています。半音で3つずつの下がっている動きですね。
そして、全く関係のないメロディが現れています。ドラムはライドシンバルでの刻みへと移り、少し開けるような感じがします。再び、半音3つ下りのフレーズを入れてサビ前の「誰かを好きになる~」のメロディへといきます。
原曲ですと、ここはアイドル音楽では定番のフレーズが使われていますね。
お客さんと掛け合いのできるようなキャッチーなリズムで惹きつけられますよね。
「~また好きにさせる」のフレーズをしつこく繰り返して、ドラムとギターの速弾き的キメが入ってブレイクをしてサビにいきます。
サビは大きく崩せませんので、ボーカルメロディをしっかり聴かせつつ伴奏隊は安定をするように意識したアレンジを心がけています。
最後、アウトロ部分はイントロ同様のフレーズを持ってきています。そして、サビ前と同じような速弾き的キメを強引に入れて締めています。
この曲は非常に難しかったです。シリーズ通していくつかありますが、ベース音がEDM的であったり、電子音のようなものであったり、入っていなかったりする楽曲は個人的に頭を抱えてしまいます。
特に、最近の音楽はバンドの音以外にたくさんの音色が重なっていますので、曲の感じを再現するだけでもなかなか難しいですよね。
このアレンジを競馬で例えるなら
競馬でいうと、ダートコースでのG1レース。舞台はドバイ。大外の枠付けですが、スタートして最初はまずまずの滑り出し。先頭、中団馬群はなかなかのハイペースで進んでいきます。後方で砂を被り、折り合いも欠いていきます。そのままズルズルと下がるかと思われますが、ムチを強めに入れてなんとか粘ってゴール。実況に「掲示板こそ外しましたが、最後は力強い競馬を見せてくれました」と言われます。そんな感じでしょうか。
以上、台無しカバーの振り返りいかがだったでしょうか。
YouTubeのMotetチャンネルからアイドルの動画が見られますので、よければ改めて見てみて下さい。
今回ご紹介した動画はコチラ