はじめに
こんにちは。意識低い系ミュージシャンの龍ちゃんです。
「力を抜いて音楽をする」をモットーに音楽に役立つ情報を発信しています。
今回のテーマは「あなたが作曲を挫折してしまう理由」です。
僕は楽して音楽をやりたいなら作曲をできるようになることが一番の近道だと考えているのですが、重要性をわかっていても、作曲を挫折してしまう人は本当に多いんですよね。
自分も勉強とか練習とか嫌いな超面倒臭がりなので、作曲をしてみようとしてやめてしまったことが3.4回ぐらいあります。
でもそれを乗り越えて作曲できるようになって以来、音楽を数倍楽しめるようになりました。そういう人が一人でも多く増えてほしいと思っています。
この記事では一体なぜ作曲を挫折してしまうのかを分析し、それだけでなく、それを解決するためにどのような行動をとればいいかということを四本の記事にわけてお伝えしていきます。きっとあなたの音楽ライフを充実させることにつながるでしょう。是非最後までご覧ください。前回の記事はこちら。
作曲を挫折してしまう理由二つ目は「理論完璧主義」です。
理論完璧主義
「作曲してみたいけどまずは理論を完璧に理解してから!」
…と意気込んで挫折したミュージシャンが何人いたことでしょうか。
そもそも音楽理論を完璧に理解するということは、全人類にとって不可能です。
これは音楽以外のことにも当てはまることなのですが、
「理屈を完璧に理解してからやっと行動ができる。でも今は理屈を理解できていない。だから行動しない。」
というのは、行動を起こさない言い訳にすぎません。
「完璧主義を捨てて一歩踏み出せ」というのは意識低い系というコンセプトの対極のように思えますが、この一歩を踏み出すことでめちゃくちゃ楽になるのでオススメしているまでです。
いつでも最低限の知識で「まずやってみる」ということを意識してください。
さらに、作曲を始める前からではなく、作曲を始めてからも、理論完璧主義に陥る危険性があります。
完璧主義といいますか、理論にとらわれすぎてしまって柔軟な発想が消えてしまうタイミングがあるんです。
「物事を勉強して少しのうちは勉強する前よりもバカになる」という言い回しがありますが、まさにその通りになります。
というのも、自分の曲にマンネリ化を感じてそれを脱するために、音楽理論を学んで覚えたことを無理やり使おうとしてしまうんです。
例えば
「シンプルなギターロックが求められるケースで、明らかに雰囲気に合っていないジャジーな和音を無理やり鳴らそうとして、客観的にみると元のままで十分なのに、『自分が勉強したことを使いたいから』という理由だけでいらないアレンジをしてしまう。
結果として曲を不必要に複雑にしてしまう」
というケースが往々にして発生します。
創作は大抵の場合シンプルイズベストでして、理論を勉強することでそれが見えなくなってしまう時期があるんです。
さらに「正しい」か「正しくないか」で音楽を見てしまい本当の意味で「いい曲」を追求することができなくなるという現象も起きます。
例えば米津玄師さんは多くの人に届く曲を世に出し続けているアーティストですが、彼の優れている点の一つに、理論から外れた聴きづらい音をあえて使うことでスパイスとして機能させる、という特技があります。
さらに、おそらく本人はそこまで高度なことをしているつもりはなく、自分の感覚のままに、柔軟に作っています。
「理論完璧主義」に陥ってしまうと、こういった自由な発想がなくなってしまうんです。
この「勉強する前よりバカになる」という状態は人間の性なので避けにくく、脱するにはある程度の時間が必要です。
この状態に陥ること自体は問題ではありません。
この状態の時に「理論的に正しい」と「音楽として美しい」のジレンマに襲われて、音楽を続けるのがめちゃくちゃしんどくなってしまうんです。
僕は高2、高3あたりでこれに陥りました。
いままでごく簡単な定番コード進行とメロディでシンプルな発想で作曲できていたのが、ジャズピアノを弾ける人にあこがれて、ジャズの理論をちょっとかじったのが原因で、難しいことをしようしようとしすぎて全然自分の曲に納得がいかなくなったという経験があります。
モチベーションを保つのも大変で、当時はなかなか作曲をする気にもなりませんでした。
楽に音楽をする、力を抜いて音楽をするためには「理論を学んだつもりで、実は理論にとらわれている」ということがあってはいけません。目的と手段が逆転してはいけないんですね。
音楽理論を「手段として」使えるようになることで音楽がものすごく楽しくなります。
楽しく音楽をするために、常に「音楽理論を使っているようで使われてはいないか」ということを客観視するタイミングを作ってください。音楽理論は完璧に従わないといけないものではなく、あくまで便利な道具です。
まとめ
人間はいつでも理論にがんじがらめにされがちな生き物なので注意しましょう。
自分が楽しい曲が作れればそれでいいのです。