― “3音だけ”でコードもアドリブも自由になる
こんにちは、伊藤優人です。
ギターを弾いていて、
「コード進行は分かるけど、どこか単調」「ソロに入ると何を弾けばいいかわからない」
そんな悩みを持つ人は多いと思います。
実はそれ、**トライアド(Triad)**を理解していないことが原因かもしれません。
トライアドを使いこなすと、
コードは“形”から“音の構造”として見えるようになります。
フルコードを押さえなくても、3音だけで音楽が成立し、
アドリブにも即応できるようになる。
今日は、トライアドを基礎から実践まで整理して解説していきます。
■ トライアドとは? ― コードを支える“3つの柱”
音楽理論的に言うと、トライアドは「3和音」のこと。
どんなコードも、この1度(ルート)・3度・5度の3音を基礎に成り立っています。
たとえば、Cコードなら:
C(ド) – E(ミ) – G(ソ)
これがトライアド。
この3音が“骨格”になり、そこに7度や9度などのテンションを加えて
ジャズ的・モダンな響きにしていくわけです。
つまり、トライアドはすべてのコードの「設計図」そのもの。
逆に言えば、**どれだけ複雑なコードもトライアドを理解すれば“分解できる”**ということです。
■ なぜトライアドが大事なのか?
ギターのコードフォームは形で覚えることが多いですが、
それだけだと「Cの形」「Aの形」といったパターンに縛られてしまいます。
しかしトライアドを軸に見ると、
どの弦・どのポジションでも、同じ“コードの本質”が鳴らせる
ようになります。
トライアドを使えば、
- 音数を減らしてもリッチに聴かせられる
- コード間の“つながり”が見える
- どんな進行にも即座に対応できる
つまり、コードを「押さえる」から「操る」へと発想が変わるのです。
■ まずはCメジャー・トライアドで理解しよう
Cコードを例に見てみましょう。
フルコードで弾くと6弦全てを鳴らしますが、
実際に中身を分解すると「C・E・G」しか含まれていません。
ここから余分なオクターブを省いて3音だけ取り出したものが、Cメジャー・トライアドです。
このとき、押さえる弦の組み合わせによって形が変わります。
🎸 代表的なフォーム
- 6弦ルート(Eフォーム):低音に安定感。王道のCフォーム。
- 5弦ルート(Aフォーム):開放感があり、ポップスやカッティングに最適。
- 4弦中心(Cフォーム):高音域で響く、美しいトライアド。コードソロに効果的。
これらは見た目は違っても、すべて「ド・ミ・ソ」。
どこで弾いても同じ“Cコードの核”が鳴っているのです。
■ トライアドの仕組みを弦ごとに分解してみる
ギターでトライアドを理解するには、“縦の動き”より“横のつながり”を意識するのがコツです。
- 6・5・4弦フォーム → 低音で支えるトライアド(Eフォーム由来)
- 5・4・3弦フォーム → バッキングの要。コード間の移動がスムーズ
- 4・3・2弦フォーム → メロディックな響き。リードにも応用可能
中には「1・5・1」しか含まれないパターンもあります。
その場合は、押さえ方を変えて3度を加えることで“完全なトライアド”になります。
これを繋いでいくと、指板全体にトライアドのマップが広がり、
どのキーでも瞬時にコードを鳴らせるようになります。
■ 実践!CとFのトライアドでコードを動かす
ここまで理解したら、実際にCとFの進行で試してみましょう。
通常のC–F進行は、ただコードを切り替えるだけになりがち。
でもトライアドを使うと、コード同士が“会話している”ような動きが作れます。
C → F → C → F
この時、低音ではなく3音の構成音を中心に弾くことで、
上に動く・下に下がるなどメロディのようなコード展開になります。
ギタリストがよく言う「コードが歌っている」状態です。
■ トライアドはアドリブの武器になる
トライアドは“コードの設計図”であると同時に、“アドリブの地図”でもあります。
どんなスケールも、実はトライアドを拡張したもの。
たとえばCコード上では、Cメジャートライアド(C・E・G)を中心にフレーズを作るだけで、
それだけでハーモニーと一体化したソロが弾けます。
フルスケールを全部使わなくても、
「今このコードの“1・3・5”がどこにあるか」を意識するだけで、
音が自然にまとまるようになります。
これはジャズでもロックでも共通する“プロの感覚”です。
■ トライアド練習のポイント
1️⃣ 各フォームを3つの弦セットで覚える
→ Eフォーム・Aフォーム・Cフォームを意識して弾く。
2️⃣ コード進行の中で滑らかに繋げる
→ C→F→Gなどの進行で、最小限の移動でつなげる。
3️⃣ トライアドの構成音を口で言いながら弾く
→ “ド・ミ・ソ、ファ・ラ・ド…”と唱えることで耳と手が一致する。
4️⃣ リードプレイにも応用する
→ 3音を使ってメロディを作り、ソロに溶け込ませる。
■ まとめ:3音を支配すれば、ギターが歌い出す
トライアドは、ギター演奏の中で最も汎用性が高く、かつ見落とされがちな概念です。
「コードの一部」ではなく、「音楽の最小単位」として理解すると、
コードワークもアドリブも“自由自在”になります。
Cのトライアドを起点に、F、G、Am…と展開していくだけで、
あなたのギターは確実に“歌うような演奏”へと変わります。

