こんにちは、ねぎとむです!
皆さんは練習やライブでの演奏の録画を見返して、余韻に浸ったり、反省したりすることがあると思います。上手くいった演奏は何回も見返しちゃうし、気に入った部分はSNSにあげてみちゃったりなんてして…。
そんな自分のドラム演奏を聴き返した時にこう思った事はありませんか?
「なんか自分のドラム、うるさいなぁ…」
なんだかドラムの音が妙に耳障りだったり、もしかしたらスタジオ練習の時にメンバーから「ドラムの音、ちょっと大きいかも…。」と言われた経験がある人もいるのではないでしょうか。
という訳で、今回は「ドラムの音量バランス」について解説していこうと思います!
2通りの「うるさい」
ドラムがうるさいと感じる原因は大きく2つあります。
一つは「力でドラムを叩いている」、
もう一つは「ドラムの音量バランスが悪い」
です。
一つ目は読んで字の如く、腕に力を込めて叩いているということです。
力を入れて叩くと瞬間的に大きな音は出ますが、それは楽器が鳴っている音というよりもモノをぶっ叩いた音なので、耳障りな音になってしまいがちです。楽器を上手く鳴らすには脱力することが必須です。
脱力に関して詳しく解説してしまうと膨大な文章量になってしまうので、また別の機会にお話しできたらと思います!
さて、今回重要なのはもう一つの原因です。
ドラムセット内の音量バランス
ドラムはたくさんの太鼓とシンバルが集まっている楽器です。それらを叩く時に気を付けなければならないのがドラムセット内の音量バランスです。
太鼓もシンバルも叩けば音が鳴る単純な楽器ですが、それ故に音量調節が大変です。エレキギターやキーボードのようにつまみでボリュームを上げ下げできないため、全て自分の力加減で音量を調節しなければなりません。
その上で特に重要なのが、太鼓とシンバルのボリューム関係です。
ドラムの音が大きい小さいだけでなく、ドラムの中でもスネア、バスドラム 、ハイハット、クラッシュ……、それぞれの音量にも気を使う必要があります。
では、理想的な太鼓とシンバルの音量バランスとは何なのか。
結論から言うと、
「太鼓とシンバルを6:4で鳴らす」
です。
この理由は2つあります。
・理由その①:シンバルはうるさい楽器
まず、同じ力で太鼓とシンバルを叩いた動画を見てみましょう。
いかがでしょうか。どちらも大きな音で鳴っていますが、シンバルの方がシャリシャリして少し耳障りな感じがしませんか?
これには音の高さが関係しています。
人間の耳は約20Hz(ヘルツ)〜20,000Hzまでの音の高さを聞き取ることができ、その中でもよく聞き取れるのが2,000〜4,000Hzであるとされています。
この画像を見ると、シンバルは2,000Hz以上音が大きく出ていることがわかります。つまり、シンバルは人が聞き取りやすい音が出ているということです。
一方、太鼓類は1,000Hzよりも低い成分が大きくなっていることがわかります。よって、太鼓はシンバルよりも聞こえにくい音が出ているということです。
以上のことから、シンバルは人間が聞き取りやすい音の高さであるため、大きく鳴らすとうるさく感じてしまいます。
反対に、太鼓類はシンバルよりも聞き取りにくい音の高さであるため、意識して大きく叩くとちょうどいいボリュームとなります!
それでは、理想的なバランスで叩いたビートと、同じ強さで叩いたビートを比べてみましょう。
前者に比べて後者のビートは少し騒がしい印象があると思います。心地よいビートを叩くにはシンバルを強く叩きすぎないことが重要です!
・理由その②:ビートの軸は太鼓
ビートにはいくつもの種類があります。
8ビートから始まり16ビート、2ビートなどなど、ドラムをやる上で必ず通る道ですね。
では、これらのビートの違いはなんでしょうか?
これらのビートを叩く時、変化している部分は「シンバル」です。ハイハットやライドを1小節に何回叩くかでビートに違いが生まれます。
これは裏を返せば、太鼓は変化していないのです。
つまり、太鼓はビートの基本を担い、シンバルはニュアンスを変える役割を担っているということです。例えるならば、太鼓がステーキ、シンバルがソースといった感じです。
…どうでしょう、分かりにくいですかね?
とにかく、このことを確かめるために3パターンのビートを叩いたので聞いてみましょう。
TODO:動画挿入「音量バランス3」
これはシンプルな8ビートを、組み合わせを変えて叩いています。
- キック+ハイハット
- スネア+ハイハット
- キック+スネア
この中で最もビートを刻んでいると思えるものはやはり3番目ではないでしょうか?
このようにビートの軸は太鼓であるため、シンバルよりも太鼓を意識して鳴らすようにすべきなのです!
・まとめ
さて、長々と理由を説明してきましたが、
「太鼓とシンバルを6:4で鳴らす」
ということを意識するとよりうるさくなく、心地よいドラムを叩けると言うことが分かっていただけたのではないでしょうか!
自分のドラムが騒がしく感じてしまう方はぜひ一度実践してみてください!
それではまた次回!バイバイ!