今回は、ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」についてお話したいと思います!
こちらの作品、私が初めて観たのはとても最近のこと、2021年の2月でした。
コロナ禍で制限されることが多く、うんざりしていた毎日。ずっと観たかった作品を観に行くことが出来て、心にやる気と元気が戻ってきたと感じたことを覚えています!
今回で6回目のテヴィエ役だという市村正親さん、元宝塚トップスターの鳳蘭さんや凰稀かなめさん、圧倒的9代目ピーターパンの唯月ふうかさん、モアナやエポニーヌなどどんな役もこなす屋比久知奈さんなど…。豪華出演者のシングルキャスト。
そして、私があまり詳しく知らなかった、ユダヤの人たちの伝統や生活、歴史がありのままに移されている演出。良い刺激を受け、そしてなんとなく、明日も頑張ってみようと思える作品でした。
この先どんな風に変わっていくか分からない世の中だけど、こういう作品から生きていく知恵を貰えることってありますよね。
そんな、とっても素敵な作品をご紹介していきます…!
ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」概要
海外版演出 ジェローム・ロビンス
日本版演出 寺崎秀臣
共同演出 鈴木ひがし
日本版振付 真島茂樹
日本初公演は1967年。テヴィエ役が森繁久弥さん、ゴールデ役が越路吹雪さん、モーテル役が市川染五郎さん、フルマ・セーラ役が黒柳徹子さんでした。
トニー賞で作品賞など8部門を受賞した本作は後に人気を集めていき、日本でもロングランの作品となっていきました。現在もなくならない人種差別の問題を取り上げられている本作は、今でも世界中で愛され続けています。
あらすじ
舞台は、帝政ロシア時代のアナテフカ。テヴィエは酪農家で、村の伝統を守りながら家族とともに温かい日々を送っていた。彼には娘たちがいて、娘たちは伝統に囚われない恋愛と結婚を望んでいた。そんな中、ロシア人によるユダヤ人迫害が迫り、今までの生活を続けることが出来なくなっていってしまう…。
ミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」の魅力三選
- ユダヤの伝統。歴史に心を重ねてみる。
- 家族や村の仲間たち。人々の愛の物語。
- 楽しくも繊細な楽曲。
① ユダヤの伝統。歴史に心を重ねてみる。
この作品では、ユダヤ人の伝統文化(しきたり)や、当時の歴史を体感することが出来ます。
週に一回の家族での食事や、今までの生活が出来なくなっていってしまうユダヤの人々の悲しさ。
それぞれの想いを持ちながらしきたりと共に過ごしていく人々。
その姿は、今の世の中を生きる私たちと重なる部分があります。自分たちの力だけではどうにもならないことへの嘆きと折り合いをつけて進んでいく。文句を言ったり、悲しんだりもしながらも、先への明るさを持って笑って進む。
そんな人々の強さを感じられる作品です。
感じ方はそれぞれだけれど、私は、彼らのように少しの明るさやユーモアを持って進んでいきたいと感じさせられました。
②家族や村の仲間たち。人々の愛の物語。
いつの時代も辛いことを乗り越えるのは、人と人との繋がり、愛の力だと思います。
それぞれの想いがあって、それがすれ違うこともあるけれど愛がある限り、私たちは何でも乗り越えられる。そんな風に思わせてくれる本作品。
父であるデヴィエの温かさや愛情深さ、陽気なところは見る人を元気付けます。娘たちそれぞれの想い、母の強さも見所です。
↓テヴィエ役の市村正親さんも魅力を語られています
③ 楽しくも繊細な楽曲。
本作品で流れる、ユダヤの民族風の音楽はとても魅力的です。
愉快で壮大なものから、哀愁を感じるものまで、様々な音楽が心に染み渡ります。その音楽に載せて、人々が踊る民族ダンス、しきたりなどは独特な雰囲気があり、つい見入ってしまう。照明や衣装ともぴったりでした。
ミュージカルでは音楽が本当に大事なことと、シェルドン・ハーニックの作詞とジェリー・ボックの作曲の偉大さを実感します。アイディアも、歌詞も、想像力もさすがです!
↓家族の名曲「サンセット・サンライズ」
↓三人娘の可愛らしい「マッチメイカー」
まとめ
今の時代だからこそ、みたい作品「屋根の上のヴァイオリン弾き」。
明日を生きる活力になること間違いなしです。
上手くいかないこと、自分たちの力ではどうにもならないこともあるけれど、昔の人々も乗り越えてきた。私たちも、そうゆうこととともに生きていこうと思える作品です!
独特な空気感にトリコになる人も多いはず!
↓「屋根の上のヴァイオリン弾き」宣伝動画
民族間の問題を題材にした作品はこちら