ミュージカル「お気に召すまま」を観て

今回は、シェイクスピア作の東宝ミュージカル、「お気に召すまま」を観た感想をお話します!


この作品を私が観たのは、2017年。その2年前に行ったミュージカルショー、「プリンス・オブ・ブロードウェイ」を観てファンになった元宝塚トップスター、柚希礼音さんが出演されるということで駆けつけました!
当時宝塚の世界はよく分からなかったけれど、会場には宝塚時代から柚希さんを応援している方々が多く見られて、一人で観に行った私は緊張をしたのを覚えています。
私も、宝塚時代の柚希さんの作品を生で観たかったなと思い、その存在の大きさに感動をしながら、とっても良い席(前から2列目)で観てきました…!

目次

ミュージカル「お気に召すまま」概要

作 ウィリアム・シェイクスピア
演出 マイケル・メイヤー

あらすじ

1967年アメリカ。ロザリンドの父である公爵は、弟に地位を奪われワシントンDCを去りました。父は追放されましたが、ロザリンドは、父の弟の娘シーリアと姉妹のように育ったということもあり、ワシントンDCに留まることが許され仲良く暮らしていました。一方、父の側近には三人の息子がいて、長男のオリヴァーは、次男の事は可愛がるが、三男のオーランドに対しては、才能や人望への嫉妬心で苛立ちを覚えていました。そんなある日、レスリングの試合で出会ったロザリンドとオーランドは恋に落ちます。しかし、ロザリンドは、父の弟に突然の追放を命じられてしまいます。男装をして素性を隠し、協力してくれる仲間とともに父のいるヒッピーの聖地へ行くことを決意するロザリンド。一方同じく不興をかったオーランドもヒッピーの聖地を目指します。旅途中でロザリンドは偶然オーランドを見つけますが、オーランドは男装をしたロザリンドが恋焦がれる相手だとは気づきません。そんな中、ロザリンドはオーランドの告白の練習相手をすることになってしまい…?

観劇して、感想

正直、ストーリーは難しかった!!笑

もともとのシェイクスピアの原作を知っていたらもっと分かったのだろうな。
人によるのかもしれないけれど、カタカナの名前を覚えるのが苦手な私は、柚希さんに見惚れているうちに分からなくなってしまいました。笑
もし似たタイプの人だったら、パンフレットなどであらすじをちゃんと読んでから観た方が良いかも。

でもそれにしても、ヒンドゥーの不思議な世界観や、さすが宝塚女優!柚希さんの男装ロザリンドはとても素敵でした!
男装が似合いすぎて、そちらが本当なのでは…?と感じるほど!笑
オーランド、そして親友のシーリア、途中に出てくる子供たち。みんなが個性的で、新鮮で面白かったです!

色々分かったうえで、今、もう一度観たい!!笑

私が思う、このミュージカルのお勧めポイントをご紹介していきます!

ミュージカル「お気に召すまま」の魅力三選

  1. 原作の台詞はそのまま、時代設定を変えた演出の面白さ。
  2. 明るい喜劇。みんなキュート!
  3. 個性的な音楽

① 原作の台詞はそのまま、時代設定を変えた演出の面白さ。

演出家マイケル・レイヤーさんは、1960年のワシントン・DC生まれで、自分が生まれた時代にシェイクスピアの作品を持ってきたらどうなるのだろう…という思いつきから時代背景を変えたそうです。

台詞はまさにシェイクスピアの古典的で独特な言い回しなのに、登場人物たちがバスに乗ったりしているのは、新鮮でおもしろい…!


原作と、サマー・オブ・ラブと言われた当時のアメリカの事を知っていれば知っているほど面白い演出だと思います。

原作に登場する「宮廷」の人々は「ワシントン・DCの政治家」に、「アーデンの森」は「サンフランシスコのヘイト・アシュベリー」に置き換えられています。
本作は、ヒッピームーブメントの最高潮だったアメリカに置き換えたことでより深く面白いストーリーになっています。

②明るい喜劇。みんなキュート!

シェイクスピアの台詞って、哲学的で言い回しが難しくて、なかなか頭に入ってこないという問題があります。
そんな風に分からないところが多くても、役者の方々が明るく楽しそうに語るパワーがあるからこそ楽しめるのが本作品!

柚希さんのキュートな女の子は新鮮で素敵だったし、マイコさんもお茶目でとってもかわいらしかったし、ジュリアンさんの不思議な存在感も気になる!
そして、橋本さとしさんが面白い!
シリアスな物語も好きですが、コミカルなものも元気を貰えていいですよね。

なんだか疲れているという人や、明るいものが観たい人にもおすすめ。とにかく一人ひとりが面白くてキュートなのです!

③ 個性的な音楽。

この作品、最初のうちは特に音楽はなく台詞のみで進んでいきます。
ミュージカルが好きな私にとっては少し寂しいものでしたが、とにかく物語に集中。そして途中から、フォークロック調の音楽だったり、哀愁の漂うような音楽、牧歌のような音楽などが流れてきてうっとり。
生演奏で流れる音楽は独特で、とても素敵でした。
カラフルで鮮やかな舞台演出ととてもよくあっていて、より自然を感じられるような心地よい空間に。

そして、最後の柚希さんの歌。ミュージカルではないので歌を聴けるとは思ってなかった私はとても興奮しまして!
かわいらしく、物語をふんわりまとめられてすっきりと観終える事が出来ました!

音楽と台詞、演出など様々な要素がうまく絡み合って一つの舞台が出来上がるのだということを改めて実感。
どれ一つかけてもダメなのですよね。そのバランスや相乗効果が面白い!

まとめ

コミカルで独特な舞台「お気に召すまま」。
新鮮で新しい発見があり、面白かったです。当時は柚希さんが宝塚を卒業されたばかりだったし、かわいらしい柚希さんを観客は新鮮な、色々な気持ちで観ていたのだろうな。
また公演されることになったら、また当時とは違ったカラーになりそう!
そして、もし観に行くなら、難しいから(私的に)原作を知ってから行くと良いかも…!笑

↓本作の情報♪(外部サイト)
https://www.umegei.com/schedule/589/

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