先日U-NEXTで見つけて、アニメーション映画『犬王』を観ました♪
本作は2022年5月に公開されて、ゴールデングローブ賞や日本アカデミー賞にもノミネートされた話題作。
今までミュージカル映画は色々観てきたけれどミュージカルアニメだと！？
と思ったのが最初。
私自身ダンス全般が大好きで、能も教わっていたことがあるので自分の中の躍動感のようなものをとても刺激される作品でした。歴史や音楽が好きな方にも刺さるかも♪
声は圧倒的な表現力で舞う森山未來さんや、独特な声と魅力が溢れる女王蜂のアヴちゃんさん。このお二人のタッグが最高で沢山魅力があったので、感じたことを書いていきたいと思います…！
作品概要
観阿弥・世阿弥と並ぶ人気を誇ったと言われている実在の能楽師「犬王」を書いた、古川日出男さんの『平家物語 犬王の巻』を題材にして作られたアニメーション映画。監督は日本を代表するアニメーション作家湯浅政明さん。脚本はドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や『MIU404』なども手掛けた野木亜紀子さん。音楽は『あまちゃん』、『花束みたいな恋をした』も手掛ける大友良英さん。現代らしさと歴史、音楽、ダンスなど様々な要素が1つとなって話題となったミュージカル・アニメーション映画。
原作
古川日出男『平家物語 犬王の巻』
監督
湯浅政明
脚本
野木亜紀子
キャラクター原案
松本大洋
音楽
大友良英
キャスト
犬王
アヴちゃん（女王蜂）
友魚
森山未來
足利義満役
柄本佑
犬王の父
津田健次郎
友魚の父
松重豊
あらすじ
室町時代の京の都。人と違う顔、長い手を持った犬王が生まれた。犬王は醜いと嫌われ仮面で顔を隠しながら生活していたが、踊ることが好きでよく一人で踊っていた。ある日平家の呪いで盲目になった琵琶法師友魚と出会う。2人は名を交わす前から琵琶の音とステップで意気投合。才能を開花させ音楽とダンスで多くの人々に平家の物語を語り継いでいくようになる。共に進む二人に運命の荒波が襲い掛かっていくが…
劇場アニメーション映画『犬王』の魅力3選
さっそく、本作の魅力を書いていきたいと思います！
とにかく初めての感覚が詰まっていた作品。
個人的に凄く新鮮で斬新な作品でした！！
1．犬王のダンス
まず、アニメでここまで細かく人の身体やダンスのステップを表現できるのかと驚きました！動きがとにかくしなやかというかリアル。
今まで動画で観ていた森山未來さんや、マイケル・ジャクソンさんなどのダンスを思い起こさせるような舞。
室町時代だけれど、犬王のダンスには現代のコンテンポラリー的なものやヒップホップ、何ならフィギュアスケートなども感じさせる要素がありました！それを思いのままに踊り狂わす姿に見惚れた！
そんな犬王を囲む観客の反応は、まるでフェスのよう笑
フェスのような現代らしさと室町らしい絵のタッチが混ざっているのに違和感がないところが面白い！
また、犬王は能楽師ですが、私が習った能の動きとはまた全く違う自由な舞。身体表現というのは色々な形から影響を受け合って生まれていくのだなと実感させられました。
あまりの滑らかさに、「犬王は辛い想いもしたと思うけれど、あんな自由自在の身体能力があったらどんなに表現が楽しいだろう」と感じていました。アニメで表現される人間の身体表現の可能性は無限大ですね！私ももっと身体を自由に使えるように頑張ろうと思いました。
ダンスが好きな人にはきっと刺さると思います…！「思いきり踊りたい！」と感じさせられるところは、ミュージカル映画『雨に唄えば』にも通ずるところがあるなと思います♪
2．耳に残る多種多様な音楽
観終わってからもリズムやメロディが耳に残って離れなかった本作。大友良英さんの手がける音楽は自由で、強く印象に残るものばかりだと思いました！
平家の物語とハードロック調の音楽というとても面白い組み合わせが印象的で癖になる！
民族音楽、ハードロック、叫びのバラード。多種多様な音楽が混ざっていました。音楽の自由さで遊んでいるようなその感覚が凄い！
難しいので歌詞までは覚えられなくてもリズムとメロディはずっと残ります。
そして、女王蜂・アヴちゃんさんと森山未來さんの歌が個性的で破壊力がある。2人のハモリも幻想的でした…。犬王と友魚の絆が歌声から溢れ出ています。
才能を開花させていく犬王と友魚はどこかアヴちゃんさんと森山未來さんを思い起こす部分がある。だからなのか、実際にアヴちゃんさんと森山未來さんのコラボパフォーマンスももっと観てみたいと思わされました。まさに最強コンビ！
上の曲は、犬王の圧巻な舞も含めてとても感動しました。アニメの世界に一瞬入って、本当に私も目の前でみてみたかった。。
亡霊たちがザワつくのも納得のいく2人の唯一無二な作品。表現って生き様が現れるなと実感しました。2人にはずっとずっと歌い踊り続けていて欲しい！
とにかく斬新な世界観の音楽に魅了される作品だったので、音楽好きな方は必見です♪
3．心に染みる2人の生き様
私自身、犬王という知られざる能楽スターがいたという話は初めて聞いたし、平家の報われなかった想いについても授業やドラマで観ただけで詳しくは知りませんでした。そんな知られていない魂について描かれている本作。
その犬王と友魚の生き様がとても美しくて、その美しさが表現に滲みでていました。
犬王と友魚は数々の逆境を、二人で歌って踊って切り抜けていきます。その絆と生命力にグッとくる。人生の中で、1人でもわかり合えるバディがいたらどんなことだって乗り越えられる、そう思わされ勇気を貰いました。
二人のように一生懸命強く生きたいものです。
まとめ
とても印象的で、後からじわじわと思い出してしまうような作品でした。
コンサートやフェスに行った後みたいな、良かったな～という余韻。笑
本当に間近でパフォーマンスを観てきたような気分です！
斬新で衝撃的な作品だったので、まだ観ていない方は是非観てみて下さい♪
