こんにちは、プロギタリストの伊藤です。
この記事は「アコギとエレキの違い」を軸にして、これから始める人が迷わないようにまとめました。
「エレキに憧れるけど、アコギの方が基礎になるの？」「初心者はどっちが弾きやすい？」
結論から言うと、あなたがやりたい音楽に近い方から始めるのが正解です。どちらも“ギター”であることに変わりはなく、練習の本質は同じ。違うのは、環境・弾き心地・音の出し方です。
アコギとエレキの違いを初心者向けに一言で言うと
- アコギ：ギター単体で大きめの音が出る（空洞＋サウンドホール）
- エレキ：アンプや機材につないで音を作る（電気回路＋音作りが楽しい）
この違いが、弾きやすさ・練習環境・費用感まで全部つながってきます。
エレキギター初心者が知っておきたい「弾きやすさ」の違い
初心者の“最初のつまずき”は、だいたい 押さえづらさ（指が痛い／音がビビる）です。
弾きやすさの面では、一般的にエレキに分があります。
- エレキはネックが薄めで、弦高（弦と指板の距離）が低めになりやすく、軽い力で押さえやすい
- アコギは弦が太めで、押さえる力が必要になりやすい（「意外とアコギの方が押さえづらい」系の話はここが原因）
なので「エレキ ギター 初心者」で調べている人が感じている不安は、けっこう正しいです。最初の一歩としてエレキは全然アリ。
音の出し方の違い｜練習環境に直結します
アコギ：音量が出る＝気軽だが“静かにしづらい”
アコギは本体だけで鳴るので手軽です。一方で音量調整が難しく、夜間や集合住宅だと気を使うケースもあります。
エレキ：本体は小音量＝音量コントロールしやすい
エレキはアンプが必要ですが、逆に言うと音量を下げたり、ヘッドホンで練習できたりします。夜練習しやすいのはエレキの強み。
機材・費用の違い｜初心者が迷うポイント
- アコギ：ギター本体があれば基本OK（＋ピック、チューナー等）
- エレキ：ギター本体＋アンプ、シールド（ケーブル）などが必要
「初期費用はアコギの方が安くなりやすい」傾向はここから来ます。
ただ、最近は小型アンプやヘッドホン練習環境も整っているので、“続く環境”を優先して選ぶのが結局いちばんコスパ良いです。
エレキギター初心者が最低限そろえるべきもの
エレキを始めるなら、まずはこれだけでOKです。
- ギター本体
- アンプ（またはヘッドホン対応の練習環境）
- シールド（ケーブル）
- チューナー（クリップ式でも可）
- ピック
- ストラップ（立って弾きたい人は早めに）
「いろいろ買わないと始められない…」と思われがちですが、最初は“鳴らして練習できる状態”が作れれば十分です。
結局、初心者はアコギとエレキどっちがいい？
プロとしてのおすすめは、こうです。
エレキがおすすめな人
- バンド・ロック・ポップスが好き
- ソロ（ギターソロ／リード）もやりたい
- 夜に練習したい、音量を絞りたい
アコギがおすすめな人
- 弾き語り中心でやりたい
- 機材を増やしたくない
- “生音”の鳴りが好き
そして一番大事なのはこれ。
「弾きたい曲が多い方」を選ぶと、練習が続きます。
エレキギター初心者が最短で上達する練習順（プロの現場基準）
- チューニングを毎回やる（音感も育つ）
- 右手のリズム（8ビート）を先に固定
- パワーコード→簡単なコード進行（手が追いつきやすい）
- “1曲通す”を最優先（完成体験が強い）
初心者は「難しい練習を頑張る」より、簡単な曲を通して“弾けた感”を積む方が伸びます。
よくある質問（エレキ初心者）
Q. エレキって生音が小さいけど練習になる？
なります。押さえ方やリズムは作れます。ただし音の伸びやノイズはアンプで確認した方が上達は早いです（音作りも含めてエレキの練習なので）。
Q. まずはアコギで基礎を作るべき？
“基礎”はどちらでも作れます。むしろ弾きたい音楽から遠い楽器を選ぶと、続かないリスクが上がります。
まとめ｜エレキギター、アコギ、違いを知れば迷わない
アコギとエレキの違いがよくわからず、最初の選択に自信が持てないと悩んでしまいます。
この記事でお伝えしてきたポイントを、最後に整理します。
- アコギとエレキの違いは、上達の優劣ではなく
→ 音の出し方・練習環境・向いている音楽ジャンルの違い - エレキギターは
→ 弦が押さえやすく、音量調整ができ、初心者でも挫折しにくい - アコギは
→ 機材が少なく、弾き語りや生音が好きな人に向いている - どちらから始めても「基礎」はちゃんと身につく
- 一番大事なのは
→ 「自分が弾きたい音楽に近い方を選ぶこと」
プロとして断言しますが、
初心者が途中で辞めてしまう最大の原因は、才能ではなく“楽器選びのミスマッチ”です。
エレキギターが弾きたいのに「基礎になるから」とアコギを選ぶ。
ロックが好きなのに、生音中心の練習をする。
こうしたズレが、モチベーションを削ってしまいます。
もしあなたが
- ロック・ポップス・バンドサウンドが好き
- 音作りも楽しみたい
- 夜でも練習したい
そう思っているなら、エレキギターは初心者にとって十分すぎるほど良い選択です。
まずは1曲、最後まで弾ける体験を作ってください。
それが、ギターを「続く趣味」に変える一番の近道です。