冬の寒さも本番。
毎日凍えるこんな時期に、とてもホットなニュースが届きました。
大好きな友達が、劇団四季のCATSに出演する…!
なんて、ベリーホットなの!
劇団四季に入団してからデビューを目指して、毎日切磋琢磨していた友達。
時には涙を流しながら一生懸命励んでいた彼女を知っていたからこそ、このお知らせを聞いただけで、感激して泣きそう。
本当に、おめでとう…!
ということで、何とか日にちを確保し日帰りで福岡公演に行ってきました!(東京から福岡が3時間という驚き笑)
今日は、友達にも読んで貰いたくて、観終わった後の興奮を素直に書いていきたいと思います!!
劇団四季「CATS」とは?
劇団四季創立30周年の節目を迎えた、1983年に初上演。
劇団代表であった浅利圭太氏の、
「大きな賭けですが、これで日本の演劇公演の形態を変えてみせます!」
という言葉の通り、日本のミュージカル界と演劇界全体を一変させた。
例えば、当時日本にはなかったロングランの公演、キャッツの専用劇場、膨大な製作費(制作発表の段階で10億円だったらしい…)、全国公演など。
様々な歴史を作り上げてきた劇団の火付け役の本作は、40年近く愛され続け、今でも変化しながら全国を走り続けている。
あらすじ
人々が寝静まった夜、町の片隅のゴミ捨て場にジェリクルキャッツが集まります。
ジェリクルキャッツとは、人間に飼われず、自由に気高く生きる猫たちのこと。
今夜は、長老猫が最も純粋なジェリクルキャッツを選ぶ舞踏会です。
選ばれたものは天井に上り、新しい人生を生きることが許されます。
個性豊かなジェリクルキャッツのうち一匹、特別に選ばれるのは誰でしょうか…
観終わって。感想!
言葉にするのがもったいないくらいの気持ち。
友達が出演していたからというのもあると思うのですが、それだけではなく、今回、猫さんたちの心にスッと感情移入することが出来ました!!
まだキャッツの事がよく分からなかった観劇1、2回目の時は、猫さんたちの雰囲気やパフォーマンスを楽しんでいたのですが、今回、やっと細かい部分がわかってきました。
とにかく、こんな世の中を吹き飛ばすような、猫さんたちのエネルギーと世界観が圧倒的だった!
あとは、名曲「メモリー」がとにかく響いた…。
生だからこそ伝わってくる、目や耳だけでは分からない何かってありますよね!
きっと、役者さんの感情が観客席まで共鳴していたのだろうな。
劇団四季キャッツのお勧めポイント!
- 個性豊か、可愛い猫たち。
- 引き込まれる魅惑的な猫の世界観
- 多種多様な音楽、ダイナミックなダンスシーン
1.個性豊か、可愛い猫たち。
- グリザベラ
あの名曲「メモリー」を歌う、孤独な娼婦猫です。
若い頃は有名で人気でしたが、今では老いてみすぼらしく、ボロボロな服を着ているため、他の猫たちから蔑まれています。
そんな彼女に漂う哀愁や、昔を想う眼差し。それは苦しいほど切実。
心を持っていかれます。今回私が観た回でグリザベラ役だったのは、金原美喜さん。
金原さんのグリザベラはとにかく、曲終盤の追い上げが凄かった…!
もちろん声量の追い上げも凄かったのだけど、それだけじゃないのです。
曲の入りは泣きたくなるほど哀愁が漂い、ラストにかけての切実な願いが強くなっていきます。
金原さんのグリザベラを観ていると、歳をとった後に分かるのであろう昔の輝きやトキメキが手に取るように分かった気がして、今を大切に生きようって思えます。
ラストスパートにかけて強く盛り上がっていくのは声量だけでなく、グリザベラの孤独と切実な想いなのだなと肌で感じ、号泣…。
震えました。 - シラバブ
年老いて孤独なグリザベラと対照的な存在なのが、純粋で汚れを知らない少女猫、シラバブです。
彼女は劇中、何も知らずグリザベラに近づいては、周りの大人猫たちに止められます。
「メモリー」でグリザベラと旋律の共有もするのですが、その純粋で透き通った声が真っすぐ届きました。
グリザベラにも、シラバブのように真っすぐ純心だった頃があったのだと気付かされます。
今回私が観た回でシラバブ役だったのは、山梨史奈さん。山梨さんのシラバブは、とっても愛らしくて、一生懸命で優しい。
グリザベラに何かを感じ、素直に寄り添うシラバブがいるからこそ、「メモリー」は完成するのだと思いました。
メモリー以外の場面でも、小さな体で走り回って、周りの大人たちに可愛がられる山梨さんのシラバブは、圧倒的に可愛いらしかったです。
一番若いシラバブは、キャッツにとって、とても大切な存在です。 - アスパラガス&ジェリーロラム
今回とても印象に残ったのが、この2匹のシーンです。
野菜のような名前のアスパラガスは若い頃、二枚目俳優だった舞台猫。
今でも芝居を愛し、仲間に語って聞かせます。
そんなアスパラガスに優しく寄り添うのが 若くて美しいジェリーロラム。
アスパラガスを立てながらも堂々と華やかに表現するジェリーロラム(奥平光紀さん)と、昔を懐かしみ熱く語るアスパラガス(正木棟馬さん)のコンビがとても素敵でした…!
劇中劇になると、アスパラガスが昔当たり役だった海賊のグロールタイガーに、ジェリーローラムが、お色気たっぷりグリドルボーンに変身します。
劇中劇での二人の芝居に魅了され、結末で少し傷を負い、その後現実世界に戻ってきた二人の芝居にジーン。大好きなシーンです。 - ミストフェリーズ
キャッツで毎回楽しみにしているもの。
それはマジック猫ミストフェリーズの、高い身体能力です!
今回のミスト・フェリーズ(押田柊さん)は、とっても難しいアラセゴン・ターンを何回転もして(30回転ほど笑)、最後はスケート選手のように高速スピンしていました!!
それも、圧倒的な安定感で…。
私もバレエで挑戦したことがあるのですが、本当に難しい上級者の技です。
それをバレエダンサー顔負けに披露されていて、あっぱれでした…。
大技って、どこか息を止めながら緊張し観てしまうことが多いのですが、少しも不安なく圧倒されました!
ミストフェリーズの身軽さ、ジャンプ力、身体能力は圧倒的です!!
2.引き込まれる魅惑的な猫の世界観
CATSの魅力。
それは、劇場に入った瞬間から始まります。猫が住む夜のゴミ捨て場に演出された劇場は、とても神秘的。
捨てられたギターや自転車、お菓子の袋など…。
客席のほうまで広がったそれらは、ずっと見ていられるほど細かく、魅力的です!
そんな劇場で照明が消え、舞台と客席が真っ暗闇になるところから物語は始まります。
猫たちが登場し、しなやかに動き出すと、まるで自分も猫たちの仲間に入り込んで、夜中の舞踏会に参加しているように感じます。
たとえ物語が分からなかったとしても、この世界観を感じるだけでも十分でと思える空間。
猫たちのしなやかさは、本物の猫よりも猫らしい!
まさにプロです…。
↓以下、福岡劇場の演出です。(始まる前は写真のみ許可されていました)
3.多種多様な音楽、ダイナミックなダンスシーン
本作の作曲を担当したのは、「エビータ」、「オペラ座の怪人」などの作曲でも知られる、アンドリュー・ロイド・ウェバーです。
どの作品でも名曲を作り出してきた彼は、CATSでも、ジャズ的な曲からロック、バラードなど様々な名曲を生み出しています。また、野性的でパワフルなダンスを見せる若い猫たち、曲をしっとり聞かせる歳を重ねた猫など、猫たちそれぞれの個性とともにパフォーマンスも幅広い。
音楽好きな方にも、ダンス的なパフォーマンスにうっとりする人は多いはずです。
以下の宣伝動画でパフォーマンスを垣間見る事が出来ます。
まとめ
以上、CATSを観てきた私が率直に感じたCATSの魅力でした。
ジェリクルキャッツは、ただの可愛い猫じゃない。人間にとても似ていて、誇り高く強い。そしてジェリクルキャッツから信頼を得られてやっと私たちはその猫が持っている唯一の名前をしることが出来る。最後の「猫からのごあいさつ」ではこう言われています。
猫が好きな方、異空間を味わいたい方、音楽が好きな方、ダンスが好きな方、様々な人のハートに刺さるCATSを、ぜひ観に行ってみてください!(^^)
そして、私の大切な友達。CATSデビューおめでとう!!
最高なパフォーマンスで、幸せな時間をありがとう。
私も、大好きな舞台作品に出演できるように頑張るぞー!!