ベースの弦にはどんな種類がある?それぞれの特徴や選び方について解説

ベースの弦は、弾きやすさや音色に大きな影響を与えるパーツです。また、さまざまなメーカーから多種多様な弦が発売されており、自分の好みに応じて選ぶことができます。しかし、選択肢が豊富にあるため、どのような基準で選べばいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。そこで、本記事ではベースの弦の種類やそれぞれの特徴、弦の選び方などについて詳しく解説していきます。

目次

ベースの弦の選び方

ベースの弦は、芯となる細い金属線に、別の金属線を巻くことで作られています。そのため、使われている金属線の素材や形状、太さや長さなどによって、さまざまな種類の弦から選ぶことが可能です。

各弦の特徴や詳細は後述しますが、どのタイプの弦を使うのかによって、音色や弾きやすさが異なります。事前に特徴を把握し、自分がどのような演奏をしたいのかによって適切な弦を選ぶことが重要です。

また、必要な弦の数やスケール(弦の長さ)を確認しておく必要があります。自分のベースに合っていない弦を購入してしまうと、正確なチューニングができなかったり、弦を張ること自体できなかったりする場合があるためです。

これらのポイントをおさえたうえで、自分に合うベースの弦を検討していきましょう。

ベースの弦の素材

・ニッケル

ニッケルは、ベースの弦の中で最もポピュラーな素材です。中低音域をしっかりと表現することができ、多様なジャンルや演奏スタイルに対応することができます。

また、ニッケル製の弦は手触りが滑らかで弾きやすいため、ベース初心者の方にもおすすめです。ベースの弦の素材で迷った場合、まずはニッケルから検討してみてはいかがでしょうか。

・ブロンズ

ブロンズは、一般的にアコースティックギターで使用されることが多い素材です。ベースの弦に使用すると、あたたかみがあり落ち着いた音色を奏でることができます。そのため、ブロンズでできたベースの弦はジャズなどのジャンルで多く使われる傾向にあります。

また、ブロンズにリンという素材を加えた「フォスファーブロンズ」もあります。ブロンズよりも、明るく華やかな音色を奏でることが可能です。防錆性が高く、長持ちする傾向にある点も魅力といえるでしょう。

・ステンレス

ステンレス製の弦も比較的人気があり、多くのベーシストに選ばれています。ニッケル製の弦よりも硬く、はっきりとした音が出る点が特徴です。より際立った音を出したい方におすすめの素材となっています。

しかし、ステンレス製の弦はニッケルより硬いため、演奏中の指の疲れやフレットの傷に注意する必要があります。そのため、ベースの定期的なメンテナンスや、必要な時のみステンレスの弦に張り替えるといった対応も検討しましょう。

・コバルト

コバルト製の弦は、ベースの弦の中でも特にパワフルな音を出すことができます。クリアな音色が特徴で、細かいニュアンスもしっかり表現したい方に適している素材です。また、コバルトは耐久性が高いため、比較的長持ちするのがメリットです。力強い音を出したい方や、張り替えの必要が少ない弦を探している方は、コバルトも検討してみてください。

・ナイロン

ナイロン製の弦は柔らかい音を出すことができ、あたたかみのあるトーンが特徴です。また、ナイロンは他の素材よりも柔らかく、少ない力で弾くことができます。ベース本体を傷つけてしまう心配が少ないという点も、魅力的なメリットといえるでしょう。基本的に価格も手頃で、ウッドベースのようなサウンドを好む方におすすめできる素材となっています。

ベースの弦の形状

・フラットワウンド

フラットワウンドは、芯線の上に平たい金属線が巻かれている、表面がなめらかな弦です。ダークな音色で、サスティーンが短いのが特徴となっています。弦の表面が滑らかでネックやフレットを傷つけにくいため、フレットレスベースやアコースティックベースによく使用されます。

・ラウンドワウンド

ラウンドワウンドは、芯線に断面が丸い金属線が巻かれている弦です。表面に凹凸があり、ベースの弦の中で主流なタイプとなっています。明るい音色が特徴で、幅広いジャンルに対応することが可能です。弦の形状選びで迷っている方は、まずはラウンドワウンドから試してみてください。

・ハーフワウンド

ハーフワウンドは、フラットワウンドとラウンドワウンドの中間のような音を出せる弦です。ラウンドワウンドの表面を研磨やプレスし、表面を平らにすることで作られています。特殊な構造のため取り扱いが少ない場合がありますが、気になる方はぜひチェックしてみてください。

ベースの弦のスケール

ベースの弦を選ぶ際は、スケール(弦の長さ)にも注意が必要です。スケールとはブリッジサドルからナットまでの長さを指すことが一般的で、スケールが異なると弦を張れない場合があります。なお、弦のスケールは主に以下の4種類です。

  1. ロングスケール(約864mm)
  2. スーパーロングスケール(約889mm・約914mm)
  3. ミディアムスケール(約814mm)
  4. ショートスケール(約762mm)

ロングスケールが最も一般的ですが、どのスケールが適切かはベースのモデルなどによって異なります。事前に自分のベースを確認し、どのスケールの弦を選べばいいのか把握しておきましょう。

ベースの弦の太さ

ベースの弦の太さはゲージと呼ばれ、太さはインチで表記されており、1弦から順に太くなっていきます。弦が太くなるほどテンションも強くなり、クリアで力強い音を出すことが可能です。ただし、強い力で弦を押さえる必要があるため、初心者の方には難しい場合があります。一方、弦が細くなるほど音は繊細になりますが、弦を押さえやすいという点がメリットです。

なお、以下の弦の太さが一般的とされているため、どのゲージにするか迷っている方は参考にしてみてください。

  • 1弦:045(0.045インチ)
  • 2弦:065(0.065インチ)
  • 3弦:085(0.080インチ)
  • 4弦:100(0.1インチ)

ベースの弦を選ぶ際の注意点

・必要以上に太い弦は避ける

太い弦は、クリアで力強いサウンドを生み出すことができるのがメリットです。しかし、綺麗な音を出すためには、強く弦を押さえる必要があります。

特にベース初心者や力の弱い方にとって、太い弦での演奏は難易度が高い可能性があります。さらに、太い弦はテンションもきつくなるため、ベースのネックが反ってしまうリスクもあるのです。

そのため、必要以上に太い弦を選ぶことは避け、自分の力やベースに合った太さの弦を選ぶことをおすすめします。

・4弦ベース以外の場合は注意

ベースの弦は4本が一般的ですが、5弦ベースや6弦ベースもあります。4弦ベース以外を持っている方は、弦の数や張る位置を間違えないよう注意してください。

4弦ベースの場合は「E・A・D・G」の4本であり、5弦ベースでは最低音が「B」、6弦ベースでは最高音に「C」も追加されます。これらの数や位置を間違えてしまうと正確なチューニングができず、きちんと演奏することができません。

ベースの弦を選ぶ際は、必ず対応する本数や位置を確認してから購入するようにしましょう。

まとめ

今回は、ベースの弦の種類やそれぞれの特徴、選び方や注意点について解説しました。ベースの弦は、素材や形状などによって特徴が異なるため、自分がどのような演奏をしたいのか明確にしておく必要があります。また、ベースの弦を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスも重要です。ぜひ本記事を参考にしながら、楽しく演奏できるベースの弦を探してみてください。

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