ベースはどんな種類がある?主な種類や特徴などを解説

ベースはバンドの最低音を支える楽器ですが、ベースひとつをとってもさまざまな種類のものがあります。今回は「ベースの種類が多くて、違いが分からない」と悩む方にむけて、ベースに関する基礎知識や主な種類、それぞれの特徴などについてご紹介します。

目次

ベースとは

ベースとは、楽曲の最低音を担当する楽器で、バンドのグルーヴに大きな影響をもたらし、楽曲全体のリズムを支えるという重要な役割を担っています

そのため、バンドではギターが中音域以上を担当するのに対して、ベースは低音域のパートを担います。重厚感のあるサウンドで楽曲全体の土台を支えるベースは、非常に魅力的な楽器といえるでしょう。

ベースの種類

・エレキベース

ベースと聞いてはじめに連想するのはエレキベースではないでしょうか。エレキベースとは、その名のとおり電気を使って音を鳴らすベースです。

エレキベースには「ピックアップ」と呼ばれるパーツがついており、このパーツが弦から発生した振動を電気信号に変換してアンプに送ることで、音を増幅させています。この仕組みから、エレキベースはアンプに繋ぐことで大きな音を出すことができます。

・ウッドベース

ウッドベースは、エレキベースのようなアンプを使用せず、そのまま弾いて音を鳴らすベースです。「コントラバス」とも呼ばれ、生音を響かせるためにとても大きなつくりをしています。エレキベースが誕生するまではウッドベースが主流でした。

ウッドベースは主にオーケストラやジャズなどで使用されます。

・アコースティックベースギター

アコースティックギターのベース版にあたるのが、アコースティックベースギターです。アコースティックベースには、アコースティックギター違って、ピックアップが搭載されています。そのため、アンプに繋げることで音を増幅させることが可能です。

また、小音量であれば生音での演奏も可能となっているため、気軽に弾くことができるというメリットがあります。

・アップライトベース

アップライトベースとは、ウッドベースを細くしたようなデザインとなっており、ウッドベースと同じく床に立てた状態で演奏する楽器です。ピックアップが搭載されているため、アンプに繋げて大きな音を出すこともできます。

エレキベースとウッドベースの中間にあたる種類というと、イメージしやすいかもしれません。

エレキベースの種類と見分け方

・アクティブタイプ

エレキベースの代表的な種類は大きく分けて2つあります。それが「アクティブ」と「パッシブ」です。

まず、アクティブタイプのベースは、本体に電池が必要な種類のベースです。ベース本体の裏面に電池を入れるボックスがついており、4つ以上のコントロールノブがついています。

アクティブタイプのベースには、プリアンプというサウンドを調整する機械が搭載されているため、ベース本体で音作りが可能という魅力があります。ただし、本体の電池が切れてしまうと、音が鳴らなくなってしまうため注意して管理することが求められます。

・パッシブタイプ

アクティブタイプとは逆に、パッシブタイプのベースには電池を入れるボックスがついていません。また、コントロールノブが3つ以下となっている点もパッシブタイプの特徴です。

パッシブタイプのベースにはプリアンプが搭載されておらず、ナチュラルなサウンドを鳴らせます。また、電池切れや電力不足による出音の変化も心配する必要がないため、安定した演奏ができる点もメリットといえるでしょう。

エレキベースの主な種類

・プレシジョンベース

プレシジョンベースは、エレキベースの元祖にあたるモデルです。レオ・フェンダーが世界で初めて作ったエレキベースで「スプリットコイルピックアップ」という2つのコイルが左右にずれて装着されています。

力強くストレートなサウンドを得意としているため、ロックやメタルなどのハードなジャンルとも相性が良いベースです。

・ジャズベース

ジャズベースはエレキベース中でも多く使われている種類で、さまざまな音楽ジャンルの演奏で使用されています。見た目はプレシジョンベースと似ていますが、シングルコイルピックアップが上下に2基搭載されているのが特徴です。

ジャズベースは、演奏時にヘッド側のフロントピックアップを選ぶか、ブリッジ側にあるピックアップを選ぶかで音色が変わるため、さまざまな演奏表現を行えるが魅力です。

そのため、ジャズベースは汎用性が高いため、これからベースを始めたいという方にもおすすめの種類となっています。

・リッケンバッカー

リッケンバッカーは、独特な形状のボディが特徴のエレキベースで、The Beatlesのポール・マッカートニーが使用していたことでも知られています。

ベースのネック内にトラスロッドと言う鉄の棒が入っており、トラスロッドを反時計回りに回すと反時計回りに回すことでネックの反りを防止できます。通常、トラスロッドは1本入っているのですが、リッケンバッカーには2本入っているため、非常に頑丈な作りになっているという点が特徴です。

他のベースよりもネックが固いため、ネックが反りやすくて悩む方におすすめです。また、音の歯切れが良いため、ウッドベースのような音色が好みの方にも人気となっています。

・ミュージックマン・スティングレイベース

ミュージックマン・スティングレイベースは、代表的なベースのひとつです。MUSIC MAN社から最初にリリースされたモデルのベースとなっています。

スティングレイの特徴は楕円形のピックガードと、ふたつのピックアップが上下についた「ハムバッカー」です。ハムバッカーは、シングルコイルよりも比較的パワフルでノイズに強いという魅力があり、ディストーションとの相性も良いピックアップとなっています。

・サンダーバード

サンダーバードはGibson社が販売しているベースで、ファイヤーバードというギターの姉妹機としてデザインされたモデルです。自動車デザイナーのレイモンド・ディートリックによってデザインされ、リバースシェイプと呼ばれる流線形の美しい形状をしています。

形状がシェイプをしており個性的で目立つことから、多くのロックミュージシャンに愛されているベースです。しかし、演奏時にバランスを維持するにはスキルを要します。経験を重ねてから2本目のベースとして選ぶのがおすすめです。

・フレットレスベース

フレットレスベースとは、その名のとおりフレットがないベースのです。フレットとは指板上にある金属の棒のことであり、音程を区切るためにつけられています。そのため、音程を区切るフレットがついていないフレットレスベースは、正確に弦を押さえるのが難しいと感じるかもしれません。

しかし、フレットがない分自由度が高い演奏ができるため、多彩な表現が可能という魅力があります。また、フレットがある場合は、フレットと弦がこすれることで固い音になりますが、フレットレスベースの場合は柔らかい音を出せるという特徴もあります。

・SGベース

SG(Solid Guitar)とは、Gibson社から発売されているギターやベースの名称のことです。SGと聞くとギターを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、SGにはベースもあります。

SGベースは、ショートスケールでハムバッカーが搭載されている点が特徴です。ベースはロングスケールが主流ですが、ショートスケールの場合は5cm程度短くなっていることから、温かみのある優しいサウンドが魅力的です。

・バイオリンベース

バイオリンベースは、形状がバイオリンに似ていることから名付けられたベースです。The Beatlesのポール・マッカートニーが愛用していたことでも有名で、バイオリンのようにボディの中央がくびれたデザインとなっています。

バイオリンベースの大きな特徴は、ボディの中が空洞の「ホロウボディ」になっていることです。ボディが空洞になっていることで、温かく柔らかいサウンドを奏でることができます。また、重量も軽いため、肩にかけて演奏しても身体への負担が少ないという点も魅力といえるでしょう。

・多弦ベース

エレキベースに張られている弦の数は4本が基本ですが、5本以上の弦が張られたベースも存在します。これらを多弦ベースと言います。

多弦ベースの魅力は、弦の数が増えることで、単純に音域が広がることです。低音域の弦が追加されることが多いため、弦が増えるほど低くヘビーな音な出すことができます。

ただし、弦が増えるほどネックの幅も太くなってしまうため、手が小さい方には演奏しづらく感じことも。多弦ベースには対応できる音域が広がるという大きな魅力がありますが、重量や大きさが異なることを考慮したうえで使用を検討すると良いでしょう。

まとめ

今回は、ベースに関する基礎知識や主な種類、種類ごとの特徴などについて解説してきました。ベースにはさまざまな種類があり、それぞれにメリットやデメリットがあります。今回の記事を参考にしながら、自分の希望に合ったベースを探してみてください。

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