2020年初演以来の再演!ミュージカル『アナスタシア』の魅力3選

先日、東急シアターオーブで公演されていたミュージカル『アナスタシア』の千秋楽(マチネ)を観てきました♪
2019年に日本で初演されて大人気だった本作ですが、2020年にはコロナ禍で中止になってしまったそう。今回無事公演されて本当に良かった!

それに、当日抽選で手に入れたミラクルS席です♪
始まる前から幕の装飾が素敵でワクワクしました♪
雪が降っていて冬を感じるロマンチックなデザイン。
当日抽選でも、こんなに前の席で観られることもあるんだと感動しました!

観ることが出来て良かった…!と思えるとても素敵な作品だったので、その魅力を書いてきたいと思います♪

目次

ミュージカル『アナスタシア』公演概要

〔オリジナル〕
脚本:テレンス・マクナリー
演出:ダルコ・トレスニャック
音楽:ステファン・フラハティ

〔日本版〕
翻訳:高橋亜子
音楽補:八幡茂
演出助手:坂本聖子、下平慶祐

〔キャスト〕
アーニャ:葵わかな、木下晴香
ディミトリ:海宝直人、相葉裕樹、内海啓貴
グレブ:海宝直人、堂珍嘉邦、田代万里生
ヴラド:大澄賢也、石川禅
リリー:朝海ひかる、マルシア、堀内敬子
マリア皇太后:麻実れい

あらすじ

激動の二十世紀初頭。第一次世界大戦が終わってロシアでは革命が勃発していました。ロマノフ王朝のお姫様として生まれたアナスタシアは、お茶目で可愛らしく、祖母のマリア皇太后が大好き。自分の城に帰る皇太后と、「またパリで会いましょう!」と約束をして素敵なオルゴールを貰います。しかしその約束を最後に、ロマノフ一家は革命軍に襲われ全員銃殺されてしまいました。悲しみに暮れるマリア皇后でしたが、「アナスタシアだけ実は生きている」という世間の噂に僅かな希望を持ち、アナスタシアを見つけた者には賞金を付与すると発言します。その言葉を聞き、賞金目当てで数々の偽アナスタシアが生まれる中、詐欺師のディミトリとヴラドは記憶をなくしたアナスタシアと出会います。2人は、アーニャと名乗るその女性に偽アナスタシアとしての素質を見出し、アーニャをアナスタシアに仕立てることに。悲しみで記憶を失っているアーニャですが、心の中ではなぜか、「パリで会いましょう」という誰かの声が響いているのでした。

<絶賛上演中>ミュージカル『アナスタシア』舞台ダイジェスト映像

1.まるでオルゴールのようなロシアの世界観!

美しい世界観と、綺麗で繊細な衣装や舞台装飾がアナスタシアの魅力の1つだと思いました♪
20世紀初頭のロシアのドレスは被り物やマントが豪華で重そうですが、それが華やかでとても素敵。ロマノフ一家のダンスパーティーのシーンやバレエのシーンなどは、演者さんがまるでオルゴールの中で踊る人形のようでした!キラキラした衣装で大きな円を書いて踊ったり、ペアになって手と手を取り合って踊ったり。踊りも衣装も綺麗だから、バレエを観に行った時のような高揚感がある。(実際バレエ公演のシーンも圧巻だった…!!)

ブロードウェイで公演された際には、その素敵な衣装がトニー賞にノミネートされたそう!日本版ではブロードウェイ版の魅力が忠実に再現されていたと感じました!

そしてアーニャアナスタシア)役の葵わかなさんのドレス姿はため息が出るほどの美しさ。
アーニャは記憶がないけれど、ドレスを着ると姫としての気品が溢れでてしまっていた!!

とにかく隅々まで目の保養になる作品。衣装や装備がこだわられているミュージカルって、夢のように非日常な世界へ私たちを一気に連れ去ってくれるから好きです♪
女性のお客さんが多かったのですが、それにも納得がいきました!美しくてキラキラしたロシアの世界観には誰もがうっとりするはずです…!

2.どの役も個性的で魅力的!!

役者さんの歌が上手で、そして名曲ばかりだから歌のシーンのたびに感動していました。アーニャ役の葵わかなさんの声は、何年か前に聞いた時よりも圧倒的に強くて太くなっていた!ミュージカル出身じゃない役者さんが歌っている姿を観られるのは新鮮で嬉しいし、上手でとても感動します♪アーニャのお茶目さや強さ、明るさが伝わってきて元気を貰えます。
ミュージカルのイメージが強いディミトリ役の海宝さんとヴラド役の大澄さんコンビも最強でした!茶目っ気があるナンバーも、聞かせるバラードもお手のもの。楽しんで歌っているのが伝わってくるから聴いていて清々しく気持ちが良かった♪アーニャとディミトリとヴラドの仲間観がとても好き。
そして、グラブ役の堂珍さん。CHEMISTRYのボーカルですが、流石歌手。圧巻のナンバーになっていました。一人でその場を支配する存在感ある歌いっぷりに圧倒されました。
マリア皇太后役の麻美さんは宝塚出身の方ですが、その上品さと哀愁がグッときたし、マルシアさんもリリーにピッタリな歌いっぷり!

どの役も歌が上手で素敵な名曲が心に残る。歌のシーンへの満足感が凄いし、キャラクターも個性豊かでした♪
また、踊るシーンで踊る演者さん達のバレエが上手すぎる!昔の貴族の雰囲気にバレエがピッタリで見惚れてしまいました。
ヴラド役の大澄さんのダンスも魅力たっぷりで素敵でした♪

3.実話に基づく物語と、その世界観を表した名曲!

実際に昔ロシアであった伝説「アナスタシア伝説」に基づいて作られたフィクションが語られる本作。
残虐されたロマノフ一家の中でアナスタシア1人だけが生き残ったというこの伝説は、映画やアニメ、舞台など様々な作品にされてきました。映画『追想』やアニメ『アナスタシア』も人気作品となり名作として残っていますが、ミュージカル版は特に名曲が多い!
20世紀初頭ロシアの貴族たち、貧民、警官などの心がそれぞれ名曲に映し出されているから分かりやすいし、感動させられる!!
それぞれの複雑な想いがメロディに乗せられて紡がれていくのがミュージカルの魅力だと改めて思いました!
印象に残った、素敵な名曲をご紹介していきます♪

『In My Dreams』

記憶をなくしたアーニャ(葵わかなさん)が、自分のことをトボトボと話し始める曲。
彼女の身に起こったことの残酷さや怖さが伝わって来ました。アーニャが情景を思い出し言葉にして行くにつれ行くにつれ急かされるように曲も進んでいく。過去の情景が細かく浮かんできて泣きたくなる。そして、話すアーニャを見て「これは?」と何かを感じ取っていくディミトリとヴラドが良かったです。
「彼女はアナスタシアかもしれない!」と思ったのか、「彼女をアナスタシアと見立てて賞金を貰えるかもしれない!」と思ったのか…

“In My Dreams” | ANASTASIA The Musical

『My Petersburg』

野心あふれるディミトリが熱唱するシーン。
どんどん盛り上がっていくので迫力抜群でした!
この時代の苦しい生活の中でも人々はこうやって夢を見てきたのだなと思いました。
この曲、海宝さんの化け物感がすごい笑
圧倒的な表現力に口があんぐりでした!笑

アニメではなかった曲なので予想がつかず聞いていたのですが、思っていたよりもずっと迫力と破壊力が凄かったのでびっくりさせられた一曲です♪

ミュージカル『アナスタシア』製作発表歌唱映像<ディミトリ役>♪My Petersburg

『Journey to the Past』

パリに着いたアーニャが前向きに進もうと決心する歌。この作品の中で特に有名な名曲です。過酷な環境の中でも強く希望を持って生きるアーニャを応援したくなる、元気をもらえる曲でした!
段々盛り上がっていく曲調に前向きさを感じる!未来への扉が開いていく姿を見て、こんな強さを持ちたい!と思わされました♪

ミュージカル『アナスタシア』製作発表歌唱映像<アーニャ役>♪Journey to the Past

『Still』

グレヴ(堂珍嘉邦さん)が、アーニャと自分、家族の心の中で葛藤するシーン。
歌われる度どんどん曲調がアップされていくから印象が強い!
アニメなどでは特に悪者役として登場するグレヴですが、実際こんなに葛藤していたのだなと、その内側をひしひしと感じました。
迫力満点で想いが詰まっていて、何だかとても圧倒されてしまう曲でした!!

Anastasia千秋楽より – still

『Once Upon a December』

この作品の世界観をとても感じられる曲だと思います。切なくて懐かしさ溢れる曲調に胸が締め付けられる。アーニャが家族をどれだけ大切にしていたのか、どうして思い出したいのか、そんな苦しさと色々な情景が浮かんできて泣きたくなりました。
深く引き込まれてしまう曲です!

Anastasia (1/5) Movie CLIP – Once Upon a December (1997) HD

まとめ

世界観に引き込まれる美しい作品、アナスタシア。日常をすっかり忘れて夢中になってしまいました!
調べてみると、ロマノフ一家が残虐された後、よく捜査をされアナスタシアの遺骨も見つけられたそうですね。それでもこのように物語が語られるのは、アナスタシアには生きていて欲しかったという人々の願いが強かったから。明るくて強くて、素敵なお姫様だったのだなと思います。
切なくて心に残った美しい物語。
まだ大阪公演もあるので、観てない方は是非、観に行ってみてください♪

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