こんにちは、伊藤優人です。
今回は、ギタリスト・友成さんが紹介する「コードトーン基礎トレーニング」をもとに、弦移動を含む実践的な基礎練習を解説します。
彼は29歳で一度ギターを離れ、30歳から再出発。その修行期に生み出したトレーニングこそ、**今でもプロとしての土台を支える“原点”**だと語ります。
■ コードトーン練習が“最強の基礎トレ”な理由
ギター練習には「横方向(ポジション移動)」のトレーニングが多いですが、
友成さんが重視したのは縦方向=弦移動の基礎練習。
「弦をまたぐ動きは、単純に見えて最も難しい。右手と左手の連携、ピッキングの精度、すべてが問われる。」
この“弦移動の基礎トレ”として彼が選んだのが、
Cメジャー系コードトーンをベースにした4パターン練習です。
■ コードトーン基礎トレーニング4種
■ Cmaj7(C・E・G・B)
明るく伸びのある響き。ジャズ・ポップ問わず基礎中の基礎。
運指ルート:
6弦8フレット(C)
↓
5弦7フレット(E)
↓
5弦10フレット(G)
↓
4弦9フレット(B)
↓
4弦10フレット(C)
ポイント:
- 6弦→5弦→4弦と“階段状に上がる”意識で滑らかに移動。
- G→B間(5弦10F→4弦9F)は、弦移動と指替えのタイミングを合わせる。
- 音を途切れさせず、1音ずつ「歌わせる」感覚を意識。
■ C7(C・E・G・B♭)
ブルース感を持つドミナント。B♭の位置で指運びが変わるため注意。
運指ルート:
6弦8フレット(C)
↓
5弦7フレット(E)
↓
5弦10フレット(G)
↓
4弦8フレット(B♭)
↓
4弦10フレット(C)
ポイント:
- 4弦8FのB♭が肝。押弦の角度を立ててミュートを防ぐ。
- Cmaj7との差を“1音変わるだけで空気が変わる”と体感する。
■ Cm7(C・E♭・G・B♭)
マイナーらしい深みのあるトーン。音程間隔が変わるのでフィンガリングに注意。
運指ルート:
6弦8フレット(C)
↓
5弦6フレット(E♭)
↓
5弦10フレット(G)
↓
4弦8フレット(B♭)
↓
4弦10フレット(C)
ポイント:
- 5弦6F(E♭)で一度下がるため、指をクロスしてフォームを保つ。
- 弦移動時に力を抜き、音の切れ目が出ないよう意識。
■ Cm7(♭5)(C・E♭・G♭・B♭)
“ハーフディミニッシュ”とも呼ばれる響き。緊張感あるトーンコントロールが大事。
運指ルート:
6弦8フレット(C)
↓
5弦6フレット(E♭)
↓
5弦9フレット(G♭)
↓
4弦8フレット(B♭)
↓
4弦9フレット(C)
ポイント:
- G♭(5弦9F)は音がつぶれやすいので、ピッキング位置を調整。
- ミュートを的確に行い、濁りを避ける。
- フレット間の「距離感」を手に覚えさせる練習に最適。
■ ダイアトニックコードで“流れ”を鍛える
慣れてきたら、Cメジャーキーのダイアトニックコード進行に発展させます。
Cmaj7 → Dm7 → Em7 → Fmaj7 → G7 → Am7 → Bm7♭5 → Cmaj7
この一巡をメトロノームに合わせて、一音もミスせず通し弾き。
左手の位置移動だけでなく、右手のピッキング精度、リズムキープ、そして弦間の移動処理能力を一気に鍛えます。
■ フォームの安定を生む“小指アンカー”テクニック
特に友成さんが強調するのが、小指の位置。
「ピックアップカバーに小指を置くだけで、安定感が100倍違う。」
小指を軽く支点にすることで、右手が浮かず、ピッキング角度と力加減が安定します。
これはストラトでもハムバッカーでも有効なテクニックで、
手首を支える“物理的な軸”ができることで、無駄なブレを防ぎます。
■ ミュートとピッキングの意識を変える
基礎練の最大の敵は「ノイズ」と「音抜け」。
弦を弾いた後、右手の側面(手のひら付け根)で軽くミュートすることで、音の輪郭が引き締まります。
「弾いたら終わりじゃなく、止めるまでが1音。」
“出す音”よりも“止める音”を意識することで、リズムとピッキングの精度が劇的に向上します。
■ メトロノームを使ったステップ練習法
最初はテンポ100でOK。
「確実に全音をつなげる」ことを最優先に、プチ音(途切れ)や弦ノイズが出たら即やり直し。
- 100で正確にできたら → 110へ
- 110で完璧にできたら → 120へ
「たった1音でもミスがあったら最初からやり直し。それぐらい真剣に音を出す。」
この「厳密ルール」が、集中力とフォームの精度を極限まで引き上げます。
■ まとめ:一音も妥協しない練習が夢を現実にする
このコードトーン基礎トレは、単なるテクニック練習ではなく、
「音を大切に扱う姿勢を鍛える練習」です。
1年間ギターを辞めても、丁寧な基礎で夢を取り戻した。
それを支えたのは、速さよりも**「1音の質」へのこだわり**でした。
「ミスを減らすことが上達じゃない。1音の重みを増やすことが上達なんです。」
あなたも今日から、“音を磨く練習”を始めてみてください。
ギターがまた、あなたの人生を鳴らしはじめます。

