ミュージカルや音楽劇に惹かれる人には、ある共通点があります。「物語」と「歌」が切り離せない作品に弱い、ということです。曲だけでも、筋だけでも物足りない。両方が同時に来るからこそ、心が動く。
『flehmen』は、まさにその構造でできた音楽ノベルです。読み進めると場面が立ち上がり、そこへ楽曲が流れ込む。キャラクターに親しみを覚えたころに、その人物の歌が刺さる ― 順番が、よくできているのです。
先にメロディに出会うのではなく、まず人物に惚れる。だから一曲の重みが違って聞こえます。「好きなキャラができてから聴く主題歌」の破壊力を、知っている人に向けた作品です。
物語と歌、どちらも諦めたくない方へ。
文責:motet 編集部

